信濃毎日新聞ニュース特集

2019参院選

参院選「投票立会人」なり手不足 見直し求める声も

2019年07月15日掲載

飯綱町の期日前投票所で投票を見守る立会人(左奥の2人)。シルバー人材センターなどを通じて依頼した=12日

21日投開票の参院選で、投票所に配置する「投票立会人」の確保に、小さな町村の選挙管理委員会が苦心している。人口減少などで地元の負担感が増しているためで、シルバー人材センターに人手を求める自治体も。法改正で今回から立会人を選びやすくする配慮も始まったが、時代に応じて投票所の配置を見直す必要もあるのではないかと提起する自治会関係者もいる。

 上水内郡飯綱町の期日前投票所。投票を見守る立会人2人のうち1人は町職員、もう1人は長野市や同郡北部を担当する長野シルバー人材センターからの派遣だ。これまでの選挙では土日だけだったが、今回は平日もセンターに依頼した。参院選は期日前投票所の開設が16日間と長く、一般業務のある町職員のやりくりでは対応できないため。もう一つ大きな理由が、「引き受けてくれる町民が見つけにくくなってきたため」と選管職員は言う。

 他の市町村選管と同様、飯綱町選管も町内の区(自治会)などを通じて立会人を確保してきた。が、近年は敬遠される例が出始め、今回は21日当日の投票所(11カ所)の立会人確保も、他の行事への出席や私用を理由に3、4人に依頼を断られたという。

 「人口の少ない地域での選挙事務は住民には荷が重くなってきた」。区長の一人、飯田治夫さん(73)はそう話す。区内に2カ所設けられる当日投票所のうち1カ所は有権者が100人ほど。期日前投票の普及などで当日投票する人は30人ほどになっているという。身近に投票所がある大切さは理解しつつ、「お年寄りの足の確保などをした上で、投票所配置を合理的に見直してもいいのではないか」とする。人口減で立会人が選べなくなったこともあり、北安曇郡小谷村選管も3年前の前回参院選から当日投票所を1カ所減らしている。

 6月の公職選挙法改正で、これまで各投票区内の有権者に限ってきた立会人の要件は、有権者ならどの投票所の立会人にもなれるよう緩和された。下伊那郡阿智村選管は村内16カ所の投票所で立会人が足りない場合、これまで各投票区に住む村職員を充ててきたが、法改正で「職員をより配置しやすくなった」と歓迎する。ただ、「職員も年々削減されている。立会人の確保は今後一層、難しくなるだろう」と担当者はこぼした。