松本糸魚川連絡道路 知事が初視察し見解 生活道部分も



 田中康夫知事は十四日、地域高規格道路「松本糸魚川連絡道路」計画がある大北地域から松本地方をヘリコプターから視察し、生活道路として使用する部分と高速化を図る部分を組み合わせた整備が望ましい―との見解を示した。

 知事は就任後、同計画で現地を初めて視察。「日本の高規格道路は盛り土をして地域を遮断してしまうが、別の選択肢も提示しなければならない。欧州には信号がなくても地域を分断しない形の道路もある」と述べた。

 同計画は、大北地域北部では早期着工を求める声が強いが、南安曇地域を中心に強い反対運動がある。県は九月中旬から、計画の是非を住民参加で自由討議する「意見交換会」を沿線市町村で開く。知事は「県全体の今後の道路の在り方を含め、ゼロから虚心坦懐(たんかい)に意見を聞く場にしたい」とした。

 知事は上空から、九五年七月の集中豪雨で土石流などの被害があった北安曇郡小谷村の河川や治山工事現場も視察。ヘリに郷津久男村長や地元県議らも同乗し、濁沢や蒲原沢を見た。知事は五月、私的に同村を訪問、後に「無駄な公共事業も見てきた」と発言。当初、知事の発言に反発していた同村長は「十分な時間ではないが、知事に土砂災害が発生しやすい状況を見ていただけたのは良かった」と述べた。

(2001年8月15日 信濃毎日新聞掲載)