TOP2013年07月松本城内堀の泥、除去作業始まる 厚さ50センチ分 市、におい・景観対策で
ポンプで吸い上げた内堀の泥を脱水して回収する機械

 松本市は16日、松本城内堀に堆積した泥やヘドロの除去作業を始めた。現場は昨夏に堀の水位が下がった際、泥が水面に出た内堀の南西部分で、においや景観悪化への対応が懸案になっていた。ポンプで泥を吸い上げて脱水し、水は堀に戻し、残った土はセメントの原材料にする。8月末まで続ける予定だ。

 市松本城管理事務所によると、泥はコイのふん、落ち葉、土砂などで、最も厚い場所で2~3メートルに及ぶ。県外の業者に委託し、内堀の約1200平方メートルで厚さ約50センチ分を取り除く。脱水後の重さで90トンを除去する予定だ。初日は堀に浮かべた台に乗った作業員が、小型ポンプで泥を吸い上げた後、機械でごみや砂を分離して脱水。土を袋に集めた。

 土は建設工事などでセメントの材料として利用する。園芸用への利用も検討したが、成分分析で、自然の状態で含まれる微量のヒ素が検出されたため取りやめた。

 同事務所によると、今回の方法は重機によるしゅんせつと比べ、魚への影響が少なく石垣などの遺構を傷つけにくい。本年度松本城特別会計当初予算に浄化対策費1768万円を盛った。

 水質浄化対策は日頃行っているが、堆積物の全面的な除去は、江戸時代後期以来行われていないという。同事務所は、この方法が堀全体の泥除去計画に反映できるか検証する。土屋彰司所長(59)は「松本城は市民の憩いの場で、多くの観光客が立ち寄る場所。においを抑えきれいな状態でお迎えしたい」と話している。

2013年7月17日掲載

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