TOP2014年09月松本城の外壁 漆塗り替えて、りんと黒光り 作業進む
手作業で外壁を塗り替える職人=10日、松本城

 松本市の国宝松本城で、外壁の漆を塗り替える作業が進んでいる。漆が固まりやすい秋に行う恒例の事業。10日は大天守(高さ29・4メートル)や小(こ)天守(同16・8メートル)の上層階で、命綱を着けた作業員が白壁の下にある「下見板」を塗り進めた。黒い漆をはけで塗るたびに、外壁は黒い輝きを取り戻していった。

 漆の塗り替え作業をするのは、黒い漆の外壁のほか、朱色の漆を塗った月見櫓(やぐら)の部材など。漆は日光の紫外線で光沢を失うほか、風雨で剝がれやすくなるため、1955(昭和30)年に終わった「昭和の大修理」の10年後から毎年塗り替えている。今年は9月初めに作業を開始した。

 父から引き継ぎ、30年余り作業に携わっている漆職人の碇屋公章(いかりやきみあき)さん(61)=松本市深志=は「街のシンボルである松本城が色あせれば、街の活力がなくなってしまう。りんとした姿を大勢の人に見てもらえるように、しっかり塗り替えたい」と話していた。作業は10月中旬まで、天候を見ながら続ける予定だ。

2014年9月11日掲載

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