TOP2021年06月松本城の南・西外堀復元 掘削汚染土処理に一定のめど
かつて松本城の南外堀があったとされる場所=14日、松本市

 松本市の臥雲義尚市長は14日、国宝松本城の南・西外堀の復元を巡り、「具体的方法を研究する」としていた汚染土壌の処理方法に一定のめどが付いたと明らかにした。近年の法改正で、掘削で出る汚染土を公共事業の盛り土などに使うことが可能になったためとしている。堀の用地取得は2022年度中に終える見通しで今後、復元に向けた動きが加速しそうだ。

 同日の市議会定例会一般質問で、村上幸雄議員(政友会)の質問に答えた。

 外堀を巡っては、市が07年度に復元着手を表明したものの、17年度の調査で土壌から自然由来の鉛などを検出。4億円余に上る汚染土撤去などの費用が地権者負担になってしまうことから18年度、当面は掘削を伴わない「平面整備」を行うと転換した。20年3月に就任した臥雲市長は「掘削による水をたたえた堀の復元は可能」とし、手法の調査研究を進めていた。

 市によると、19年4月の土壌汚染対策法と関係省令の改正で規制が緩和され、自然由来の汚染がある土壌でも、土木工事の盛り土などに使えるようになった。臥雲市長は答弁で「(汚染土を)資源として有効活用するもので、(公共事業として活用するための費用を除き)処理費用は発生しない」と説明した。

 外堀復元に向けた用地は約7割が取得済み。市は本年度、埋蔵文化財調査を始め、文化庁と協議しつつ復元の計画を進めていく。

 松本城では、文化庁が世界遺産の国内候補を見直すことから登録に向けた活動も本年度活発化している。臥雲市長は、松本城一帯を「世界水準の歴史観光エリア」と位置付け、外堀復元を含めた一帯のまちづくりに注力するとしている。

2021年6月15日掲載

月別アーカイブ