俺が俺で俺だ

2020年の記事一覧

  • 2020.12.04

    ラッパーと言えなくて 印象悪い? 俺はいい奴

     職業を尋ねられ 「ラッパーです」 と答えると 「チェケラッチョか!」 と、酒に酔ったおっさんはお笑い芸人がコントでするような、ザ・ラッパーの身ぶりをしてちゃかしてみせた。  誰も面白いとは思っていないが、一応その場にお付き合いの笑い声が響く。  一方、バカにされたと認識した俺は、おっさんの髪の毛を READ MORE

  • 2020.11.06

    恋の始まりの予感 妄想吹き飛んだポエム

    「教科書、貸してくれない?」  隣のクラスの女子の柔らかい声が鼓膜を撫でた。 「別に良いけど」  返す言葉は冷静そのものだが、その胸は激しく鳴っている。あたかも何でもないぜ、というように教科書を手渡すと彼女は 「ありがと!」 と言ってスカートをなびかせ去っていく。  他にも借りる相手はいたはずなのに READ MORE

  • 2020.10.02

    都会で会う同郷の人 天龍村と青木村の悲劇

    「地元どこですか? 長野? えっ!俺も長野っすよ!」  故郷から離れた都会での暮らしの中、同郷の人に出会うと思わず声が大きくなる。  だが面積の広い長野県だからこその悲劇がある。 「天龍村、ですか...へぇー。あ、俺は青木村っす」  この瞬間にお互いの頭の中で(知らない...どのあたりだろう?)とい READ MORE

  • 2020.09.04

    間髪入れず三段撃ち 指先対鼻毛 「長篠の合戦」

     朝、鏡の前に立つと右の鼻の穴から鼻毛が出ている。すぐさま指先でつまみ、ふんっ、と勢いよく引き抜く。そして鏡に映る鼻の穴にその屍を見せつけて「思い知ったか!」と言い捨てた。しかし次の瞬間、背筋に冷たいものが走る。  戸惑いながら鏡に顔を近づけると、そこには確かに今抜いたはずの鼻毛がまた存在していた。 READ MORE

  • 2020.08.07

    お風呂「手品」の記憶 自分アピール 喜び今に

     幼稚園年長の時の話。母と姉とお風呂に入っていた。  3歳上の姉は浴槽に浸かり「一輪車に乗れるようになった!」と母に話している。「すごいねぇ」としきりに感心する母を前に、俺も負けじとできるようになったことを発表したい、そう思った。  ここ最近で何かできるようになったことはあるだろうか。考えてみる。あ READ MORE

  • 2020.07.03

    人生は手持ち花火 「今」を味わい尽くせるか

     人生は花火のようだ、と思う。  だがそれは打ち上げ花火の、空高く舞い上がり大輪の花を咲かせて一瞬で散っていくような豪快な生きざま、という意味合いではない。かといって古くから言われるように線香花火の、火のつき始めの若々しさを牡丹、結婚や出産のある中盤を火花が激しくなるように重ねて松葉、終盤に差し掛か READ MORE

  • 2020.06.05

    元球児としてあなたに 延々 言葉の坂ダッシュ

     インターハイに続き夏の甲子園大会の中止が決定した。「悲しみに暮れる高校生にかけられる言葉などない」とスポーツ選手、芸能人が至る所でコメントしている。それは本人にしかわからないつらさをわかった気になって語ることはできない、という思いからだろう。俺もそう歌った。  だけどいま一度考える。本当にそうだろ READ MORE

  • 2020.05.01

    耳を塞いででも 心の大山ドラ 消さない

     人生で最初に好きになった女性は女優の山口智子さんだった。  出会いは8歳、ロングバケーションという連続ドラマで夢中になった。  だから山口智子さんというよりはその時に彼女が演じていた南ちゃんが好きだった。  結婚式当日に新郎に逃げられて仕事ではお局扱い、なんともやるせない役柄。逞しく生きてはいるけ READ MORE

  • 2020.04.03

    情けない過去は山程 全てラッパーの飯の種

     多くのラッパーの歌詞の基本姿勢の一つに「セルフボースト」というものがある。  それは自分を誇ること、自慢すること。 「俺は喧嘩が強い」 「俺はこんなに女にモテる」 「俺はたくさん金を持ってる」 など、どれだけ自分がすごい奴かをひたすらラップすることを指す。  金のネックレス、でっかい車、ムキムキの READ MORE