幹線道路、一足早く 相次ぎ完成…流れに変化


 長野五輪で選手や観客が利用する幹線となる「五輪道路」が今年度、相次いで完成する見通しだ。県土木部のまとめだと、九六年度末には五輪に向けて整備する国道や県道、市町村道約百六十キロのうち約八割、百三十キロ余りが利用可能となる。人や物の流れに変化が見込まれ、五輪効果が一足早く見えてきそうだ。

 スキーのアルペンスピード系、ノルディック競技が行われる北安曇郡白馬村と選手村のある長野市を結ぶ県道は、最後に残っている同郡美麻村の峠トンネルが七月には開通の見通し。白馬村内の国道148号、JR大糸線との立体交差も年度内に利用できるようになり、ほぼ完成する。距離会場近くの農道整備も順調に進んでいる。

 長野市と下高井郡山ノ内町を結ぶルートでも、同町内で建設が進んでいる国道292号のバイパスルートや急こう配のカーブ改良が進み、シーズン前の十一月までには利用できるめどがついた。さらに、志賀高原内の県道奥志賀公園線もトンネル三カ所を含む工事が十一月までに完成の予定。中野市内の国道292号拡幅などが残っている。

 長野市内でも、開閉会式場と上信越道長野インターを結ぶ市道五明西寺尾線が年度内に開通の予定。選手村から白馬村方面へのルートとなる市道川中島幹線、国道19号長野南バイパスの両郡橋から県道長野上田線までが完成する。市を南北に分ける犀川には有料の新長野大橋が十二月には開通の予定で、国道19号バイパスとともに通過車両の流れに影響しそうだ。

 ただ、市街地で住宅地を通る道の付け替え、新設が多いため、課題も残っている。選手村と上信越道長野インターを結ぶルートとなる市道今井田牧線などでは地権者との話し合いがまだまとまっていない用地がある。来年秋に開通する北陸新幹線の新たな玄関となる長野駅東口周辺は区画整理への反対運動が強く、道路用地確保が容易ではない状況が続いている。

(1996年5月18日 信濃毎日新聞掲載)