山ノ内で火渡りの儀式 海外メディアも注目



 下高井郡山ノ内町上林の上林不動尊で四日、人々の無病息災を祈願する火渡りの儀式が行われた。長野冬季五輪スノーボード競技のハーフパイプ会場「かんばやしスノーボードパーク」の近くということもあり、志賀高原に滞在している海外メディアの取材スタッフも立ち寄って日本独特のイベントに注目した。

 火渡りは、立春の日の恒例行事で、温泉街などを約二キロ練り歩いた地元住民ら約六十人を含め約百人が町内外から不動尊に集まった。

 同町沓野の行者、山本利一さん(65)と山本一則さん(65)が、鉄の器に入れた熱湯「神水」に笹の葉を浸して集まった人たちの頭に降りかけ、祈りの言葉を唱えた。火渡りでは、直径約二メートルの円に敷き詰めたおき火の上を行者二人がはだしで往復。人々は神妙に見守った。

 米国CBSテレビのスタッフ三人は模様をビデオに収録。「寺や神社に興味がある」とアン・トゥ・シャンプランさん(33)。行者が台の上から振りまくミカンに人々が殺到するのを見て、「私たちもハッピーになった。大会期間中に国内で放映したい」と話していた。

(1998年2月5日 信濃毎日新聞掲載)