ナガノ記念に−お土産人気 家電製品・陶芸品・げた・はし…


 長野五輪もいよいよ終盤になり、長野市では、母国へのお土産を買い求める外国人の選手や役員、観客たちの姿が目立ってきた。五輪グッズの販売店だけでなく、家電製品販売店や呉服店などもふだんにないにぎわい。外国人客に狙いを定めて売り上げに結び付けようと工夫を凝らす店もある。外国から来た人たちは、どんなものを、日本やナガノの記念に持ち帰ろうとしているのだろうか。

 五輪選手村の近くにある川中島町の電器店は、昨年十月に開設した免税コーナーに、外国の選手や役員らが入れ代わり立ち代わり訪れる。同店によると、ウクライナやロシアなど旧ソ連諸国、ルーマニアやポーランドなど東欧諸国の人たちが多いという。

 ウクライナ選手団の役員(27)は「母国よりも安いし、ここで買えば間違いなくメイド・イン・ジャパン」と言いながら、ビデオカメラとテープを買った。カザフスタンのアイスホッケー選手(29)もお土産はビデオカメラ。「日本に行ったら絶対に買いたいと思っていた。今日買ったビデオカメラは十万九千円」。ベラルーシ選手団の役員(40)も「日本製品は一流だし、いい記念になる。安いしね」と、家電製品を品定めしていた。

 長野駅前の百貨店では、陶芸品売り場などが人気。力士の絵柄が入ったとっくりセットや日本画が描かれた財布などが売れ筋だ。他の百貨店でも、盆や扇子、はし、げた、ふろしき、漢字がデザインされた浴衣など日本的な生活用品が売れている。売り場担当者によると「裏に富士山の絵柄が入った羽織をわざわざ裏返しにして着て帰る人もいた」という。

 多くの商店が並ぶ中央通りでも「五輪Tシャツや帽子がほしい」「七福神の置物はないか」「葛飾北斎の絵や源氏物語をモチーフにした絵が入ったハンカチは」などとお目当ての品を探す外国人でいっぱいだ。

 こうしたにぎわいを、店側も売り上げに結び付けようと躍起。ある呉服店は、結婚式場のレンタル衣装から、外国人が好みそうな赤やピンクの着物の打ち掛けを買い取り一万円で販売している。一日に四、五着は売れるという。また、外国人の足の大きさに合わせた大きい雪駄(せった)を特注し「ジャパニーズシューズ」とし、着物の帯揚(おびあげ)を「マフラー」と名付けて販売。こちらも、人気商品になっている。

(1998年2月20日 信濃毎日新聞掲載)