アルペンの歴史つくった 女王コンパニョーニ



 「大回転の女王」がアルペンの歴史をつくった。コンパニョーニはフィニッシュ後、五輪3大会連続の金メダルを確認すると、観衆にアピールするように両手を振った。大回転は世界選手権で二連覇中で、ワールドカップ(W杯)でも昨季から今季にかけて8連勝を果たした。その実力通りのレースとなった。

 2回目。ゴール地点には雨が降っていた。視界を遮る悪条件も全く関係なかった。トップに立った1回目と同様に、一人だけ滑りが乱れなかった。

 終盤の中斜面から最後の急斜面にかけて旗門が大きく左右に振られた2回ともキーポイント。ほかの選手がスキーを横にしてスピードを抑え、コントロールしなければならない中、際立つ安定感でクリア。171センチ、64キロの体は躍動感にあふれ、2位に1秒80の大差をつける圧勝だった。

 「きのう(回転)の銀より、きょうの金の方がうれしい。わたしにとってもイタリアにとっても、この勝利は格別」。前日には、見ることができなかった笑顔が広がった。

(1998年2月20日 信濃毎日新聞掲載・共同)