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白馬のオオタカ

  「素晴らしい自然」ヒナ巣立ち (1997. 7.21)

羽ばたき繰り返し

巣の上で羽ばたきを繰り返すオオタカのヒナ。里山にすむため、車など人間社会の音を聞きながら育つという(1200ミリ超望遠レンズで撮影)


 スキー・ジャンプの全日本チームが今月十五日まで合宿練習した北安曇郡白馬村の森で、オオタカのヒナが巣立ちを迎えている。

 今年になって村内で確認されたオオタカの営巣は長野五輪会場周辺を含め三カ所。連日の雨の中、ヒナは直径一メートルを超す巣の上で羽繕いに余念がない。「クワーイー、クワーイー」。遠くで親鳥が巣立ちを促すように鳴く。十四日までに六羽のヒナが巣立った。

 村のオオタカ保護監視員として観察を続けている巣山第三郎さん(65)は、「無事に羽ばたき、ひと安心です」とうれしそうだ。

 オオタカは中型の猛きん類でカラスほどの大きさ。比較的人里近くに住み、里山生態系のシンボル的存在だ。九三(平成五)年に施行された「種の保存法」では国内希少野生動植物種に指定されている。

 巣山さんは観察活動の中で、ノスリやハチクマの営巣も確認。村の空には時々、イヌワシやクマタカ、ハイタカも飛び、「村の自然環境の素晴らしさを、猛きん類が教えてくれている」という。

 信大教育学部の中村浩志教授(鳥類生態学)も「白馬村の猛きん類の豊富さは県内でもトップクラス」といい、大型の野鳥が住める環境こそ、人間にとっても健康で豊かに暮らせる場所と指摘する。

 村には、地域の一部をオオタカの「保護地区」にする動きもある。指定されれば、厳寒期も欠かさず観察している巣山さんにとって何よりのプレゼントになる。


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