小学生の部

「AI」でどうなる?わたしたちのくらし
上田市・西小5年 千野 色華 さん
「ニュースでチャットGPTについて知り、AI(人工知能)にどんなことができるか気になって調べました。AIの活用方法や問題点など、テーマごとに記事をまとめることで読みやすくしました。AIは一度作ったら完成じゃなくて、手順を覚えたりして成長することにびっくりしました。いろいろな職業をAIがやるようになると、人間の仕事がなくなるかもしれないので、AIと協力して仕事ができたらいいと思いました」

差別のない世界へ~Get to know LGBTQ~
長野市・篠ノ井西小6年 山岸 瑞季 さん
「2年前、学校で1年生がかぶる帽子が男女で同じ形に統一され、ジェンダーレスに関心を持ちました。11人に1人が性的少数者(LGBTQ)だという記事を読み、クラスにも生きづらさを抱える人がいるかもしれないと気づき、問題が身近になりました。近くに当事者がいた場合、性的指向を勝手に広めないことも大事だそうです。多様さを受け入れ互いに配慮ができれば、学校や社会生活はより良くなるはずです」

3.11は続いてる~まだ終わらない処理水の闇~
長野市・山王小6年 村田 柚月 さん / 依田 絆那 さん
「東京電力福島第1原発の処理水海洋放出のニュースがよく出ていたので、このテーマを思いつきました。感想を入れたり、レイアウトを工夫したりして、読みやすくするのに苦労しました」と依田さん。村田さんは「ちょうど同じテーマだったので、一緒にやろう!となりました。関係する記事が多くて、整理して見せるのが大変でした。この新聞を作り終えて、『処理水を流す以外に解決方法はないのかな』と思いました」

長野県で天文学を学ぼう!!
松本市・開智小5年 財部 凌 さん
「小学1年生の時にプラネタリウムに行き、(星空など)天文学に興味があって講演会なども聞きに行っています。新聞には天文に関するいろいろな記事がありました。長野県に天文台がたくさんあり、イベントや講演会がたくさん行われているからだと思います。記事をうまく入れるのにレイアウトを工夫しました。宇宙には分からないことがたくさんある。多くの人が天文学に興味を持ち、研究が盛んになってほしいです」

4年ぶりの通常開催 戻って来た祭の熱気
佐久市・臼田小4年 髙橋 ひろの さん
「新聞を読んだら、祭りの記事が楽しそうでテーマに選びました。記事ごとに内容をまとめたり、空いた場所に花火の絵を描いたりして工夫しました。4年前より参加者が減っちゃった祭りがあったのは少し悲しかったけど、みんなで楽しもうと動画で祭りの踊りを解説するところがあっていいなと思いました。今回こんなにいろいろな祭りがあると分かり、私は特に長野びんずるや松本ぼんぼんに行ってみたくなりました」

沖縄旅行で台風6号にであう
白馬村・白馬南小4年 ケリー 紬 ソフィア さん
「夏休み中の沖縄旅行で台風6号が直撃しました。ホテルが停電して非常用電源を使ったり、強風で外に出られなかったりして大変でした。長野県ではどんなニュースになっているのか気になり、10日分ほどの信毎を一枚一枚めくって台風6号の記事を探しました。あまり記事が載ってなく、長野県は台風6号の影響が少ないから記事も少ないのかなと思いました。これからも気になる記事を切り抜いて友達に紹介したいです」

日本語のゆたかな表現オノマトペ
伊那市・伊那小2年 渡邉 和 さん
「新聞を読むようになり、漢字が多くて難しいです。でもオノマトペ(擬音語、擬態語)は読めたので、毎日宝探しのように楽しく探しました。調べてみると、ドアをたたく音もいろいろあって面白いと思いました。好きなオノマトペは、リンゴの記事で、添えられた写真にぴったりだった『シャキシャキ』です。大きく切り抜いて作品に貼り付けた『ピタッ』も好き。オノマトペ以外も読めるように、漢字を勉強したいです」
小学生の部

ぼくたちの寿命をもっと延ばそうよ!!
赤池 大和 さん(長野市・青木島小5年)

暑い夏はさらに加速 気候変動に備えよ!!
相沢 陽葵 さん(長野市・青木島小5年)

捨てるをHELAS
鷹野 碧音 さん(佐久市・臼田小4年)

長野県の食「魅力」・「発信」
塩沢 るな さん(飯田市・丸山小4年)

NO WAR 世界の平和を考える
尾地 悠進 さん(高森町・高森北小4年)

長野県のおまつりいっぱい
山﨑 湊介 さん(上田市・塩尻小2年)
社会の変化捉え 思い発信
信濃毎日新聞社NIEアドバイザー・元長野市立清野小学校校長 岡本 力さん
今の社会には地球環境の変化や自然災害、科学技術の進歩、自分らしい生き方など、私たちはどう考え 、行動すべきか判断が必要な問題がたくさんあります。今回も、新聞記事から小中学生が社会を捉え、課題を明確にして考えや思いを発信する スクラップ新聞が集まりました。
小学生の部では、自分の興味・関心を前面に据えた作品が目立ちました。人工知能(AI)やLGBTQといった社会的テーマに迫ったり、 オノマトペ探しや沖縄の台風体験などにこだわったりしています。祭りの記事を集めたスクラップ新聞は久しぶりにコロナ前の生活に戻ったような 喜びを表現しました。
中学生の部では、自然環境や災害、人権、こども家庭庁などについて、多角的に考察しています。解決するためにどうすべきか、 考えた道筋が大見出しやレイアウトから伝わってきました。信州産食材の広がりや地域課題を解決する起業、学力や教育のデジタル活用を考えた作品 などの独自の視点には感心しました。
毎日、多くの記事を載せる新聞からは社会の変化が分かります。スクラップ新聞は集めた多くの記事を取捨選択・分類し、再構成して作ります。そうした 分だけ、新しい見方・考え方に気付くことができます。小中学生には社会への興味や関心を持って、より良い在り方を考え、創造していく力を伸ばしていってほしいと願っています。