長野市立博物館は、台風19号による大雨で浸水被害にあった古文書や古美術品など、歴史史料の救出を進めている。寺社や公民館、民家などに保管され、泥水に漬いた史料は汚れ、空気に触れるとカビの繁殖も早いといい、盗難を防ぐ意味でも同博物館に緊急避難。県内外の専門家も応援に駆け付け、処置を急ぐ。
同館によると、長沼公民館が保管していた長沼城の古地図などの史料が流失したり、破損したりしているという。
「水害への対応は初めての経験」と原田和彦学芸員。応援依頼に、新潟大(新潟市)や神戸大(神戸市)などで、地震時の史料保存や修復に実績がある専門家たちが即座に応じた。21日は同館職員や専門家ら20人ほどが、市内の寺から、経典や仏像などを運び出し、カビを食い止めるため古文書に紙を当てて水分を取ったり、冷凍庫に入れたりした。当面預かり、必要な修復を施す。
作業に加わった県立歴史館(千曲市)の笹本正治館長は「災害記録を含め、次世代に史料をつなげるための組織を構築する必要がある」とする。原田学芸員も、特に古い街並みが残る地域では民家でも史料が被災した可能性があるとし、「何百年と伝わってきた地域の歴史が消えてしまう。片付けの際などに見つけたら相談してほしい」と呼び掛けている。問い合わせは同館(☎026・284・9011)へ。
2019年10月22日
地域の歴史史料「救出」急ぐ

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