2019年12月27日

「信濃川水系緊急治水対策会議」が対策プロジェクト「中間まとめ」

 台風19号豪雨で被害を受けた千曲川流域の整備を検討している国や県、流域市町村の「信濃川水系緊急治水対策会議」は26日、今後5年間で取り組む対策プロジェクトの「中間まとめ」を発表した。「河川の治水対策」「支流を含めた流域の対策」「まちづくりやソフト施策」の3本柱を組み合わせ、被害軽減を図ることが主眼。水があふれにくい堤防に強化することや、流域のため池、水田に雨水を一時的にため、支流への流入を抑えることなどを盛り込んだ。
 対策の具体的な実施箇所は盛り込んでおらず、来年1月中にも決める最終まとめに主な箇所を示す見通し。
 中間まとめによると、河川の対策では、河道掘削を進め、洪水時に大量の水を流せるようにする。増えた水を一時的にためる遊水地も新たに整備する。堤防は、上部や住宅側ののり面下部を強化する「危機管理型ハード対策」を施し、仮に越水をしても決壊までの時間を延ばす。護岸整備や鋼矢板の打ち込みにより、増水による侵食、浸透がしにくい堤防にもする。
 流域の対策では、雨が降る前にため池の水を減らし、貯水できる量を増やすことで支流への流入を抑える。水田のあぜをかさ上げするなどして、雨水をためられるようにする。支流の水をポンプで本流にくみ出す排水機場を増設し、洪水時でも排水機場が浸水しないようコンクリートの防水壁を設置する。
 ソフト対策では、水害の危険性が低い地域に居住や都市機能を誘導することや、住宅が浸水しにくい高床式住宅の建築・改築に対する費用助成をする。住民一人一人が災害時にどのように行動するかを時系列で整理する「マイ・タイムライン」作りの推進や、住民への情報伝達手段の強化も盛った。
 中間まとめは国交省北陸地方整備局(新潟市)や県の担当職員が流域市町村を回って集めた意見も盛り込んだ。同整備局は「中間まとめを基に流域市町村と協議し、できるだけ早く最終的な対策をまとめたい」としている。