2019年12月28日

公費解体402人が希望 長野市、被災住民アンケート

 長野市災害対策本部は27日、台風19号で被災した「半壊」以上の家屋の所有者に代わり市が解体・撤去する「公費解体」について、住民向け説明会の出席者のうち402人が実施を希望したと明らかにした。所有者が業者と契約して進めた「自費解体」費用を市が負担する制度の利用希望者も76人いた。市は1棟当たりの解体に10日〜2週間程度かかるとみており、住宅再建の長期化は必至だ。
 説明会は18〜25日に長沼、豊野、松代の各地区で延べ11回開き、計797人が出席。市は出席者に制度の利用意向(複数回答、検討中を含む)を尋ねるアンケート用紙を配り、545人が回答した。
 9割近くが公費、自費の制度のどちらか、または両方を組み合わせて利用したいと答えた。解体希望者は市東北部を中心に南部も含まれるとみられる。「利用しない」は17人だった一方、「どちらとも言えない」とした人も95人おり、希望者はさらに増える可能性がある。
 市公費解体対策室によると、来年2月に始める予定の公費解体は、解体業者20チーム程度が同時進行で作業する想定。月60棟前後を解体した場合も、公費解体を希望する約400戸を終えるには単純計算で半年以上かかる。
 市内の被災家屋は13日時点で、全壊869戸、大規模半壊284戸、半壊1214戸、一部損壊1654戸。半壊以上が公費解体の対象となる。市は説明会に出席していない所有者もいるとみており、作業の完了時期は「見通せない」としている。
 2018年7月の豪雨で被災した岡山県総社市は、133戸の公費解体に約1年かかった。多い時は30カ所以上の現場で同時に解体を進めた。「着工前、室内にある思い出の品々の片付けに時間をかける被災者もおり、1件で半年ほど要した例もあった」(環境課)という。
 長野市は来年1月6日、公費解体などの予約専用コールセンター(フリーダイヤル0120・100420)を開設。10日からの申請受付は当初予定した市役所、豊野公民館、柳原交流センターに加えて、市南部の松代支所にも会場を設けて対応する。