昨年の台風19号による千曲川の増水で、中野市立ケ花と千曲市杭瀬下で観測した最大流量(暫定値)がそれぞれ毎秒8100トン、同5900トンだったことが27日、国土交通省千曲川河川事務所(長野市)の調査で分かった。ともに現行の整備計画で目標としていた流量をそれぞれ毎秒800トン、同1900トン上回っていた。両地点には水位観測所を設置している。
千曲川では当時、長野市穂保の堤防が決壊したほか、千曲川の随所で越水などにより氾濫。同事務所は今後、あふれた分の水も含めた流量を調査する。
国の「信濃川水系河川整備計画」では、おおむね2044年度までに、氾濫を防ぐために定める流量を、立ケ花で毎秒7300トン、杭瀬下で同4千トン確保するとしている。河道掘削などにより流下できる水量を増やす計画。
現状では2カ所とも目標流量を確保できていなかった。台風が発生した昨年10月の時点で、各観測所でどれだけの流量を流せる整備状況だったかは現在調査中としている。
同事務所は整備計画の目標とは別に、将来達成する流量の目標も設定しており、杭瀬下は毎秒5500トンを掲げているが、今回はその数字も同400トン超えた結果となった。立ケ花の将来目標は同9千トンで、同900トン下回った。
国や流域自治体は27年度までに、台風19号と同様の雨が降っても千曲川で越水しないことを目標とする「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」を進める。調査で出る流量を基に、遊水地新設や河道掘削の規模を検討していく。
2020年2月28日
千曲川増水 整備計画で目標としていた流量上回る

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