2020年3月10日

「危険度分布」予測1日先まで 気象庁が改善案

 気象庁は9日、昨年10月の台風19号災害などを踏まえ、防災気象情報の伝え方の改善案を有識者検討会に示した。大雨が降った際の洪水や土砂災害のリスクを地図上で5段階に色分けしてホームページで示す「危険度分布」について、現在の数時間先までの予測から、1日先までの予測を示せるよう検討する。
 大雨・洪水警戒レベルで最高ランクの5に当たる「大雨特別警報」の解除後も、引き続き河川氾濫への警戒を呼び掛けるため、特別警報の「解除」を「警報への切り替え」に改めることも改善案に盛り込んだ。解除時は洪水の発生見込みの情報も発表する。
 危険度分布の改善は、台風による大雨時などに、より長い時間での予測を示し、住民の早期避難の準備に役立ててもらう。河川増水に起因する内水氾濫の危険度も見やすいように表示を改善する。
 気象庁は台風19号の上陸前日、伊豆半島などに大きな被害が出た1958(昭和33)年の「狩野川台風」を例示して警戒を呼び掛けた。ただ有識者検討会では「個別の地名を挙げたことによるミスリードがあった可能性もある」との指摘があった。このため、気象庁は今後、過去の事例を例示する場合、1日先までの予測を示す危険度分布も応用しつつ、地域に応じた災害リスクの情報も併せて提供していく方針だ。
 大雨特別警報の発表基準も、これまでは台風や集中豪雨による予想降雨量から判断していたが、降雨量から河川の流量を算出し、さらに災害発生リスクを数値化した「流域雨量指数」などから判断するように改める。
 気象庁は台風19号が接近・上陸した昨年10月12〜13日、長野など13都県に相次いで大雨特別警報を出したが、解除後に河川が氾濫した地域があった。長野県内では13日午前3時20分に解除されたが、同3時から同5時半の間に長野市穂保で千曲川の堤防が決壊したとみられる。