2020年3月10日

豊野みなみ保育園 復旧工事終わり園舎での保育再開

 台風19号で被災した長野市豊野町豊野の私立豊野みなみ保育園(園児85人)で復旧工事が終わり、9日、園舎での保育を再開した。近くの神社などに分かれて保育を受けていた子どもたちが約5カ月ぶりにそろって登園。21日の卒園式は自園で開く。
 園舎は千曲川などの氾濫で2メートルほど浸水。このため床や断熱材、壁を剥がし、消毒して乾燥させる工事を進め、2月末に完成した。9日は早速、子どもたちが砂場で砂山を作ったり鉄棒で回ったり。年長の女児(6)は「中が新しくなって、すごくうれしかった」と声を弾ませた。
 同園は社会福祉法人五幸会(長野市)が運営。台風直後は協力園に分散して保育を続け、11月以降は0~2歳児が法人運営の「すずらん保育園」(浅川西条)で、2歳児の一部と3歳以上の子どもたちは、住民らの厚意で近くの伊豆毛神社や地元の公会堂を借りて過ごしてきた。
 桐山晃男園長(39)によると、子どもたちはこの間、限られた数のトイレを譲り合ったり、普段は一緒ではない年齢の子と遊んだりと「工夫して過ごす中で、成長が見られた」。被災はしても「泥んこの保育園に戻りたい」と話した園児の言葉が心に残っていたといい、卒園式前の再開に胸をなで下ろした。
 年長の皆川柚羽ちゃん(6)は卒園式の練習を終えて笑顔。母親(41)も「描いた絵など無くなった物もあるけれど、また友達と仲良くして思い出をつくってほしい」。法人統括の松橋由幸さん(44)は「子どもたちの声が響き、地域の活力にもなる園にしていきたい」と話した。
 同様に被災した同市津野の市立長沼保育園(園児60人)は2園での分散保育が続いている。仮設園舎を建設中で4月1日に再開する予定。

土を入れ替えた園庭で遊ぶ子どもたち=9日、長野市豊野町