2020年4月 1日

「ハザードマップ活用を」 政府検証報告書

 政府は31日、昨年10月に県内に甚大な被害をもたらした台風19号などの行政対応や住民避難に関する検証報告書をまとめた。住民がハザードマップなどを活用し、災害リスクを知り、適切な避難行動につなげるための支援に力を入れる。河川や気象の情報発信の課題を踏まえた改善策も提示。具体的な対応策の多くを今年の梅雨期までに実施する。
 ハザードマップは、浸水想定区域や土砂災害警戒区域など危険区域を示し、避難場所などが掲載されている。報告書は、ハザードマップの認知や活用が不足していると指摘。適切な避難を実現させるためのキャンペーンを全国展開するとした。居住地域の災害リスクや取るべき避難行動を確認するためのフロー(流れ)図と、警戒レベルなどの解説資料を新たに作り、市町村がハザードマップとともに各戸に配布、回覧する。
 情報発信面で、国土交通省と気象庁は、大雨・洪水警戒レベル(5段階)で最高の5に相当する大雨特別警報の「解除」を、危険が去ったと受け取られないよう「警報への切り替え」に改め、水位上昇見込みなどの情報を合わせて発表する。
 台風19号では、千曲川などで実際に水があふれたが、緊急速報メールが一部で配信されなかった。国交省によると、現在は河川事務所が文案を作成後、地方整備局が内容を確認した上で配信。今後は定型文を事前に用意し、河川事務所から直接配信するよう改め、短文で危機感が伝わるようにする。河川監視カメラや水位計を増やし、越水や決壊を捉える技術開発も進める。
 一方、大雨・洪水警戒レベルでともに4(全員避難)に位置付けられる「避難勧告」と「避難指示」は分かりにくいとの指摘があり、年内に自治体の意見を踏まえて制度上の整理をする。