2020年4月14日

千曲川堤防決壊半年 長野市長沼地区 犠牲者に黙とう

 昨年10月の台風19号により千曲川堤防が決壊した長野市長沼地区で13日、同地区復興対策企画委員会の委員らが、地元の2人を含む災害犠牲者に黙とうをささげた。同日夕には委員会の会合があり、「復興に向けて行政に要望を出していく重要な時期。住民意見をしっかり集めていく」などと確認した。
 堤防決壊から半年となったこの日の正午すぎ、地区内では、地元出身の音大生、塚田尚也さんが復興を願って作ったピアノ曲「もう一度、あの場所へ...」と、黙とうを呼び掛けるアナウンスが防災行政無線から流れた。委員らは赤沼区公会堂に集まり、それぞれ目を閉じて犠牲者に思いを寄せた。
 黙とう後、柳見沢(やなみさわ)宏委員長は「(被災から)半年がたち、落ち着いてきているが、改善(復興)はまだ」と心境を話した。新型コロナウイルスの感染拡大で集会なども思うように開けないため、「住民同士が思いを伝え合えない。関わる機会を奪われている」と懸念を話した。
 同日夕の会合では、復興への取り組みを巡って住民集会で意見集約する代わりに、今月初めに地区内の全世帯に配ったアンケートを生かすことを改めて確認。同地区で整備が検討されている「河川防災ステーション」は避難場所として必要―との声の一方、「地区内ににぎわいを生む施設も造るなら、堤防付近以外の場所を考えた方がいい」といった意見が出た。

千曲川堤防の決壊から半年となり、犠牲者に黙とうをささげる長沼地区復興対策企画委の委員ら=13日午後0時4分、長野市赤沼