2020年5月 2日

復興「象徴」 堆積した土砂を作品に

 東御市の地域おこし協力隊員の堀田光彦さん(28)=大日向=が、昨年10月の台風19号によって堆積した土砂を使い、市北御牧庁舎敷地内に砂の彫刻作品を制作した。土砂を台風19号災害の「象徴」とし、彫刻に生まれ変わらせることで「復興の象徴」にしようと考えたという。
 作品は、高さ、幅、奥行きがいずれも2・4メートル。平和の象徴としての女神と、平安時代の北御牧地区には朝廷に献上する馬を育てる牧場があったことに由来する馬を一緒にデザインし、一つの作品として表現した。堀田さんは「馬の躍動する姿で地域を元気づけたいと思った」と話す。
 台風19号の際は、鹿曲川に隣接する市北御牧庁舎脇に土砂が堆積した。制作にはこの土砂30トン分を利用。こてやスコップなどで、女神の顔や馬のいきいきとした表情を造形した。工事用に使う砂の飛散防止剤を表面にかけてコーティングしてあり、作品は半年ほどは維持されるという。
 北九州市生まれの堀田さんは、武蔵野美術大在学中から砂を使った作品を手掛けてきた。東京芸術大大学院を経て、昨年9月に東御市に移住。毎年秋に北御牧地区で開かれる「天空の芸術祭」の運営に携わっている。「台風の土砂を使った作品を通じて、災害を風化させないことにつなげたい」と話している。

台風19号で堆積した土砂を利用し、堀田さんが手掛けた作品