2020年5月 9日

避難所運営指針に感染防止対策

 新型コロナウイルス感染拡大の中での大規模災害発生に備え、県が避難所での感染防止対策を「県避難所運営マニュアル策定指針」に盛り込むことが8日、分かった。避難者による「密閉、密集、密接」の3密を避け、避難所での集団感染を防ぐ。国が各自治体に通知している避難所での対策に沿って5月中に改定。県内市町村に通知し、事前の準備や災害時の避難所運営に役立ててもらう。
 指針は、県内市町村が避難所の開設・運営に当たる際の参考となる。昨年10月の台風19号災害では、長野市の豊野西小学校体育館に200人を超える避難者が集まるなど一部の指定避難所が過密状態になった。6月には梅雨の時季を迎え、大雨による災害の恐れがあるため避難所での新型コロナ対策は急務となっている。
 指針に盛り込む新型コロナ対策では、人との距離を保つため、避難所内での世帯ごとの間隔を四方2メートルずつ空ける。その周囲には高さ1・5メートルほどの囲いを段ボールなどで設け、飛沫(ひまつ)感染を防ぐ。
 発熱やせきなど感染の疑いがある人が出た時に備え、専用のスペースやトイレの確保を求める。具体的には、体育館が避難所の場合は学校の教室、それ以外の避難所では近くの公共施設などを感染者か感染が疑われる人用のスペースにすることを想定する。
 県危機管理部によると、こうした感染防止対策を講じた場合、一般的な避難所であれば収容人数がほぼ半減する見込みで、避難所の不足が懸念される。そのため、県は宿泊施設を避難所として活用することや、住民に親戚、友人宅への避難の検討を呼び掛けるよう市町村に求めている。
 国も4月7日付で、全国の自治体に避難所での新型コロナ対策を徹底するよう通知。可能な限り多くの避難所を開設することや、避難所の到着時に健康状態を確認することなどを明記している。