県は本年度、昨年10月の台風19号災害の写真や動画を集め、デジタル化して記録を保存する「デジタルアーカイブ」の作成に着手する。住民や行政が持つ災害の記録を集約し、教訓や課題を後世に伝える。2021年夏を目指し、インターネット上で一般公開する。
事業は信州大と共同で実施し、千曲川流域で被災した地域が対象。浸水時の様子や壊れた家屋を撮影した写真、動画のほか、被災状況を記録した資料などの提供を流域市町村や住民らに呼び掛ける。被災地域の自治会役員や消防団員、市町村長らにインタビューした動画も公開する予定。当時の避難方法や避難所生活、行政の災害対応などについて語ってもらう。
県は県会6月定例会に提出する本年度一般会計補正予算案に、関連経費として939万円を計上する方針。公開時は県の公式ホームページとは別に専用サイトを立ち上げ、公開後も写真などの収集やインタビューを継続して随時、追加していく方針だ。
この事業では23年度以降、収集したデータを活用し、被災地でスマートフォンをかざすと拡張現実(AR)で当時の浸水の深さや被災家屋の様子などが見られるアプリや、小中学校で使う防災教育の教材の作成も検討している。
2020年6月10日
写真や動画集めデジタル化 県、21年夏の公開目指す
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