2020年6月11日

千曲川の流量 2ヵ所で過去最大

 国が千曲川の流量を調べるため県内3カ所に設けている観測所のうち、上田市生田と中野市立ケ花で昨年10月の台風19号災害時、過去最大の流量を記録したことが10日、国土交通省千曲川河川事務所(長野市)の調査で分かった。千曲市杭瀬下の観測所は川の流速を正確に計測できず、流量を計算できなかった。
 同事務所は、川の断面や流速などから1時間ごとの流量を算定。一部の観測所では暫定値を示していたが、同日までに確定値をまとめた。
 3カ所の観測所で最も上流の生田では、昨年10月12日午後9時に最大の毎秒7267トンを記録。立ケ花では同13日午前4時が最大で、同8387トンだった。計算できなかった杭瀬下は生田より下流にあるため、生田よりも流量が多かったとみられている。
 国が2014年に作成した「信濃川水系河川整備計画」は千曲川の氾濫を防ぐため、おおむね44年度までに立ケ花で毎秒7300トンの流量に対応するとしているが、台風19号の流量はこれを同約1千トン上回った。杭瀬下は同4千トンが目標で、実際の流量の方が上回った可能性が高い。生田は目標の流量が設定されていない。
 国や県、流域自治体が進める「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」は27年度までに、台風19号と同程度の雨が降っても千曲川で越水しないことを目指す。同事務所は今後、遊水地の新設や河道掘削で流量を確保できるようにする方針だ。