長野市は16日、昨年10月の台風19号で被災後に持病が悪化するなどして亡くなった市内の4人を、災害関連死に認定したと発表した。このうち70代男性と80代女性は、信濃毎日新聞の取材で関連死の認定を受けたことが分かった2人。市によると他に80代男性と、年齢や性別などを非公表とした1人がいる。県によると、台風19号災害の県内の関連死は計5人、死者は合計10人になった。
千曲川の堤防決壊などで大きな被害が出た長野市で、市が関連死を認定したのは初めて。市は災害弔慰金の支給を判断する審査会を11日に市役所で開き、遺族から申し出があった6件を審査し、4件を認定した。残りの2件は継続審査とした。
市福祉政策課によると、70代男性は自宅での避難生活中の肉体的・精神的疲労や、浸水で薬が流されて薬を服用できない期間があったことが影響したと認めた。80代男性は被災し、避難生活をしたことによる肉体的・精神的疲労が影響したと判断した。80代女性については遺族の意向で死亡の経緯を非公表とし、もう1人は遺族の意向で年齢と性別も含めて明らかにしていない。
市の審査会は、医師と弁護士、学識経験者の計5人で構成。災害で生活や医療、介護の環境が激変したため、死因となった病気が発生、悪化するなど災害との「相当因果関係」が認められた場合に、関連死と認定すると決めていた。
県内では飯山市が3月、市内の70代男性を関連死に認定していた。
2020年6月16日
長野の災害関連死4人に 市が認定 県内計5人

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