2020年9月12日

復旧復興 実感薄く 東北信被災者アンケート

 昨年10月の台風19号災害から11カ月を迎えるのを前に、信濃毎日新聞は被災した東北信地方10市町村の住民161人にアンケートを行い11日、結果をまとめた。地域の復旧復興状況に対する評価で、内容や進み具合のいずれか、または両方を「不満・遅い」とした人が78%(小数点第1位を四捨五入、以下同)に上った。各市町村や国、県が公共施設や堤防などの復旧を進めているが、被災住民の実感につながっていないことが分かった。
 行政などによる復旧や復興の内容は評価しつつ、進み具合が遅い―は最多の33%に上り、進み具合は評価するが内容が不満は24%。内容、進み具合とも不満としたのは21%となった。一方で内容、進み具合とも評価は22%だった。行政が示している復旧、復興の計画を「やや不満」26%、「大いに不満」11%で、「高く評価」「ある程度評価」を合わせた35%を上回った。「よく分からない・把握していない」は29%だった。
 復旧などの進み具合や内容を不満とした中には、台風シーズンになっても国や県の治水工事が遅く、十分でないとの声が目立った。被災家屋の解体が進み、更地が増えていることから「行政はしっかりと地域と向き合って考えてほしい」との意見もあった。
 被災時のショックや生活環境の変化で心身の調子を崩した―などは全体の約6割を占めた。内訳は「被災当時を思い出し、不安に感じることがある」32%、「体調を崩したが、今は回復している」15%、「医療機関への受診や市町村の担当窓口に相談し、現在も継続している」12%。「被災前と特段の変化はない」は41%だった。体調を崩した住民の多くは「持病が悪化した」「大雨になると、精神的に不安定になる」などと答えた。