JR東日本は29日、昨年10月の台風19号災害で浸水した長野新幹線車両センター(長野市赤沼)について、来年度中に被災前の状態に機能復旧させるとの見通しを示した。車両検査は現在、県外の車両センターなどが担っているが、機能復旧すれば輸送能力の向上につながる。同日、センターを公開して行った車両避難訓練で明らかにした。
台風19号災害では、北陸新幹線(長野経由)全体の3分の1に当たる10編成120両が使えなくなり、ダイヤに影響が出た。同社によると、まず12月25日からセンターでの車両検査が可能となる見通し。車輪の表面を削って整える設備などは来年度中の復旧を目指す。一方、浸水対策の一環で本線や車両基地構内に電力を供給する設備のかさ上げの時期は未定とした。
同社が車両避難訓練を実施するのは初めて。台風19号と同規模の台風の接近を想定した。千曲川が避難判断水位を超える予想となり、災害後に導入した車両の避難判断を支援するシステム「準備アラート」が作動。本社の対策本部とセンター内の現地対策本部の職員が車両避難の手配をし、乗務員が駆け付けた。氾濫危険水位に達することが見込まれる段階で、1編成を長野駅に移した。
同社新幹線統括本部の小西雄介・新幹線運輸車両部長は取材に「気象が非常に激甚化している。いろいろなことを想定し、準備をしっかりしていきたい」と話した。
2020年9月30日
長野新幹線車両センター 来年度中に機能復旧 JR東日本が見通し

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