2020年10月11日

台風19号災害あす1年 復旧・復興道半ば

 東北信地方を中心に甚大な被害が出た昨年10月の台風19号災害から12日で1年を迎える。決壊した長野市穂保の千曲川堤防などで復旧が進む一方、仮設住宅での生活が続く人もいる。2月からの新型コロナウイルス感染拡大の影響で住民同士が集まる機会が制限されたり、経済活動が停滞したりしたこともあり、依然として復興途上にある。
 台風19号で決壊したのは千曲川と、県が管理する志賀川(佐久市)、滑津(なめづ)川(同)、麻績川(東筑摩郡麻績村)、三念沢(長野市)、皿川(飯山市)の計6河川。長野市穂保の千曲川堤防は復旧し、コンクリートで強化する工事を実施した。県管理河川は滑津川と麻績川以外は復旧した。
 県の9日時点のまとめによると、住宅被害は全壊1083世帯、半壊2811世帯、一部損壊3659世帯、浸水被害は1632世帯に上る。
 死者は15人で、うち10人は災害関連死。避難先を転々とし精神的・肉体的な疲労につながったことや、持病の薬が飲めない期間があったことなどが要因とされる。重傷は14人、軽傷は136人。
 被災者向けの公営住宅や応急仮設住宅には計726戸に1781人が入居中。住宅被害があった県内17市町村に県が聞き取りした結果、9月1日時点で半壊以上の56%が再建を終えた。「再建中・方針決定」も26%だった一方、6%が再建を「検討中」のままだった。
 被害額は9月18日時点で2766億7400万円に上っている。県や自治体は災害復興に関連する事業に充てる2020年度予算を組んでいたが、新型コロナの影響で税収減が見込まれることもあり、財源確保のため事業の見直しが目立っている。