2020年10月13日

千曲川氾濫1年 遠い日常

 記録的な大雨で県内に甚大な被害をもたらした台風19号災害から12日で1年となった。同日、河川管理者らの承諾を得て、千曲川堤防の決壊により濁流にのまれた長野市長沼地区を小型無人機で撮影。復旧を終えた決壊現場は真新しい舗装が施され、下流にはシートをかぶせた土のうが連なっていた。
 堤防は昨年10月13日に決壊。復旧工事では、決壊箇所の前後140メートルの区間で、越水に耐えられるよう堤防両側をコンクリートブロックで覆った。その上に盛った土を確認することができた。周辺では住宅が撤去された空き地が目立った。同地区の人口は被災直前に比べて約1割減り、今後さらに減少する懸念も。リンゴ畑は一部で木々が抜かれた場所があった。
 台風シーズンとなり、「雨のたびに怖くなる」と不安を覚える住民もいる。新型コロナウイルスの影響で、これまで地域で話し合いの機会をなかなか持てなかった。地元に残るか離れるか一人で悩み、決断できない住民が少なくないのが現状だ。(文・佐藤勝、写真・米川貴啓)

復旧工事を終えた千曲川堤防の決壊現場周辺=12日午前8時43分、長野市穂保(河川管理者らの承諾を得て小型無人機で撮影)