2020年10月29日

千曲川「国が管理を」 長野・新潟両知事が要望

 阿部守一知事と新潟県の花角英世知事は28日、国土交通省を訪れ、長野、新潟両県がそれぞれ管理する千曲川(信濃川)の「中抜け区間」を解消し、国の直轄管理とするよう赤羽一嘉国交相に要望した。冒頭を除き非公開。終了後、取材に応じた両県知事によると、赤羽国交相は「研究する」と述べるにとどめ、具体的な回答は得られなかった。
 千曲川など国管理の1級河川に都道府県管理の「中抜け区間」がある問題を巡り、両県知事がそろって国交相に要望するのは初めて。長野県は千曲川だけでなく、犀川や天竜川の県管理区間についても国による直轄管理を求めている。今回は新潟県と足並みをそろえ、県境をまたぐ飯山市―新潟県十日町市の中抜け区間約40キロに絞って国の直轄管理とするよう求めた。
 要望書では、昨年の台風19号や今年7月の豪雨など相次ぐ災害を踏まえ、水系で一貫した河川整備を進める必要性を指摘。阿部知事は終了後の取材に「流域全体で治水対策を進める上で、管理者が分かれていると調整しながら整備を進めなければならない」とし、災害情報伝達や河川整備を念頭に「国による一元管理がソフト面、ハード面で非常に重要だ」と述べた。
 花角知事は「国は高い技術力を要する工事ができる。大規模な工事は国の財政力でないと対応できない」と話した。
 国や県、流域自治体が2027年度を目標に進める「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」の予算確保や、国交省地方整備局の人員態勢の拡充も求めた。両県知事はこの日、麻生太郎財務相や自民党本部も訪ね、同様の要望をした。