TOP2015年03月「前震」は別断層 信大研究者ら、3次元構造調査

 県北部で昨年11月22日に最大震度6弱を観測した地震で、同18日から続いた「前震」とみられる地震の断層は、本震を起こした「神城断層」とは別で、本震の震源に交差していたとの解析結果を、信州大の研究者らでつくる信大震動調査グループ(代表・小坂共栄特任教授)が6日までにまとめた。余震も長さや傾斜の異なる複数の断層が次々に動いた可能性があるとしている。白馬村で7日開く緊急調査報告会で紹介する。

 同グループメンバーで、信大山岳科学研究所(上伊那郡南箕輪村)技術補佐員の津金達郎さん(45)は、昨年11月18日から今年2月21日までに北安曇郡白馬村などで起きた全ての地震について、地下の深さを含む3次元の震源分布図を作り、断層構造を調べた。

 その結果、今回動いた断層は長さ約20キロで、このうち南部の約10キロが地表にも現れた神城断層。地下2〜12キロに広がり、西に傾き、東側はせり上がっていた。前震とみられる地震の断層は長さ約1キロ、地下2・7〜6・5キロに広がって東に傾き、神城断層の震源に交差していた。このため、津金さんは「前震とみられる地震は、本震の予測に有効な地震だったかもしれない」とみる。

 さらに、断層の北部約10キロの地下には、長さ5キロ未満の複数の断層が南北に並行して走っており、今回、連鎖的に活動したらしいことも分かった。これらの断層面はほぼ垂直で少なくとも5枚あった。

 津金さんは「周辺の複雑な断層構造が見えてきた。過去の活動で地下は傷だらけではないか」と指摘。「次に(地下の)歪みを解消して地震が起きる時は、どの断層がずれるか分からない。地震活動を考える上で一つの断層面で捉えるべきではない」と話している。

2015年3月 7日掲載