TOP2017年05月松本城の堀浄化に新手法 酸化マグネシウムをまく
松本城の堀で、藻の発生が目立つ場所に酸化マグネシウムをまく作業員

 国宝松本城(松本市)の堀の水を浄化するため、市松本城管理事務所は27日、酸化マグネシウムを水面にまいた。汚れの原因となる藻類を増やすリンの水中濃度を下げる―との研究結果があるという。効果を検証し、より効果的な浄化方法を検討する。

 松本城の堀の広さは内堀、外堀、総堀を合わせて約3万1500平方メートル。管理事務所によると、水深は2〜4メートル程度だが、実際は堆積物によりコイの背びれが見えるほど浅い所があり、気温や風向によっては悪臭が指摘されることもあった。

 酸化マグネシウムには、藻類の栄養となるリンなどを吸着して沈むなどの働きがあるとされる。今回、管理事務所は国内外での河川や池で浄化が成功した実績を踏まえて取り入れた。生物に影響はないという。

 この日は業者が粉状の酸化マグネシウム計約620キログラムを農薬散布用の機械を使って水面にまいた。場所は外堀南東の橋近くと、黒門前内堀の約1500平方メートル。水が滞留したり、汚れが目立ったりしている場所を選んだ。

 管理事務所は「まずはできるところから着手し、よりよい浄化の方法を模索したい」としている。今後は堆積物や水質の分析のほか、堆積物の除去や水質管理の方法を検討するという。

2017年5月28日掲載