TOP2018年08月天守背景 幽玄に「薪能」 本丸庭園で1000人が堪能
松本城の天守を背景に行った薪能

 松本市の国宝松本城本丸庭園で8日夜、恒例の国宝松本城薪(たきぎ)能が開かれた。天守を背景に舞台を特設。パチパチと音を立てるかがり火を前に繰り広げられる幽玄な舞台を約千人の観客が楽しんだ。

 市と市教育委員会が主催し、37回目。辺りが暗くなった午後7時ごろ、かがり火が灯されると、一帯の雰囲気が変わった。この日は、能楽師で宝生流20代宗家の宝生和英さんらが能の「清経」「鵺(ぬえ)」、狂言の「蝸牛(かぎゅう)」を披露した。

 このうち「鵺」は、猿の顔や蛇の尾などを持つ怪物の亡霊が僧の前に現れ、悪事を悔いて自分を弔ってほしいと願い出る内容。観客たちは演者の厳かな舞や切々とした語り口に感心していた。

 松本市寿台の会社員西山昭宏さん(52)は「お城を背景に伝統芸能を見られて貴重な体験だった」と話した。

2018年8月 9日掲載