TOP2020年10月世界文化遺産 選考過程検証 国内候補、追加の可能性

 文化審議会は12日の会合で、世界文化遺産の今後の在り方を巡る議論を始めた。既に登録された遺産の保全・活用のほか、登録を目指す国内候補の選考過程も検証する。11月上旬に萩生田光一文部科学相による諮問を受けて検討を本格化させる。来年3月ごろに意見集約する方針で、現在6件の文化遺産候補が記載されている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の暫定リストについて、追加などの見直しにつながる可能性もある。

 文化遺産の暫定リストは、登録済み遺産を拡張するとした「平泉」(岩手)を2012年に追加して以来、動きはない。文化庁は会合で、世界遺産の充実に向けた取り組みの論点の一つとして「国内審査の在り方」を挙げ、議論を踏まえ必要に応じて候補の追加を検討するとした。

 国内の世界文化遺産は、過疎化や高齢化による保全管理の担い手不足、観光客の受け入れ態勢の整備、自然災害や火災への備えといった課題に直面している。文化審は今後、持続可能な遺産保全と活用の在り方や、新規候補のユネスコへの推薦に当たって何を重視すべきかなどを議論する。

 国内の世界遺産は、文化遺産が富士山(山梨、静岡)など19件、自然遺産が知床(北海道)など4件の計23件。

2020年10月13日掲載

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