松本ぼんぼん開催見送り 長野びんずるは縮小開催の方針

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 松本市の中心市街地で開く夏祭り「第47回松本ぼんぼん」の実行委員会は10日、市内で初会合を開き、8月7日に予定していた今年の開催を見送る方針を決めた。1975(昭和50)年に始まってから雷雨のため途中で中止した2005年を除いて初の事前中止となった昨年に続き、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮した。

 会合は非公開。事務局の松本商工会議所は「参加する連の数を絞る」「時間を短縮する」といった企画案を示した上で開催可否を検討したが、地元の商店街関係者らから「密を避けられない」「見物客の対策が困難」などと慎重な声が上がったため、見送りを決めた。

 実行委員長で同商議所会頭の井上保さん(78)は取材に「2年連続で祭りをできないことに思うところもある」としつつ、「出席者のコンセンサス(合意)で決めた」とした。

■須坂、諏訪、伊那… 他自治体でも中止相次ぐ

 10日に今年の開催見送りが決まった松本市の「松本ぼんぼん」。県内では他にも新型コロナウイルスの影響で多くの夏祭りが2年連続で中止に追い込まれている。県内最大級の「長野びんずる」は規模を縮小して開催方針だが、各地の実行委員会は、地域文化の衰退や地元経済への打撃を懸念している。

 5月、昨年に続き中止を決めた須坂市の「須坂カッタカタまつり」(7月)。製糸業で栄えた市の歴史を伝える祭りで、参加者が踊る「須坂小唄」には、機械で糸を取る音を表す「カッタカタ」という歌詞も。市商業観光課観光係の黒岩一視(かずみ)係長(46)は「市民が中止に慣れてしまい、今後の祭りの運営に影響するかもしれない」と話す。

 諏訪市で例年7月に開く「諏訪よいてこ」も2年連続の中止が決定。諏訪商工会議所によると、経済効果は送迎バス運行や警備費用だけで約700万円、来場者の飲食やタクシー代なども含めると1千万円余に上る。同商議所総務企画課主査の中村貴帆さん(37)は「地元企業や商店への影響が気掛かりだ」とし、夏以降、商議所に加盟する事業所から支援要望などを聞き取り、市に伝える考えだ。

 伊那市の「伊那まつり」(9月)や茅野市の「茅野どんばん」(8月)、東御市の「雷電まつり」(同)、「上田わっしょい」など上田市内4地域の夏祭り(7、8月)も2年連続で中止となる。

 一方、動画配信などで祭りの気分を味わってもらおうとする取り組みもある。

 上伊那郡箕輪町の「みのわ祭り」は、町民有志らが踊りやバンド演奏を事前収録。7月31日に地元ケーブルテレビなどで放送し、当日に打ち上げる花火とともに楽しんでもらう計画だ。

 ホタルの名所「ほたる童謡公園」で知られる同郡辰野町では、6月のホタルが発生する時季に地元商店街で開いている祭りを中止。例年、町外から多くの人が公園のホタルを見がてら祭りを訪れていた。今年は公園への来場は町民らに限るものの、12~20日の毎晩、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公園のライブ映像を流す。町役場では11~13日、飲食のテークアウトの催しを開く予定だ。

■長野びんずるは縮小開催の方針

 長野市の「長野びんずる」(8月7日)は4月下旬に実行委の総会を開き、開催方針を確認。踊り連の参加者を例年の約1万人から約3800人に絞るなど感染対策をした上で開催する予定だ。

 飯田市の「飯田りんごん」(同)は今月7日に規模を縮小して開催する方針を決めたが、今後の感染状況をみて最終判断する。

2019年8月3日に開かれた「松本ぼんぼん」=松本市

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