信州の夏山に戻ってきた活気 定員削減の山小屋は連休の予約埋まる

長野県 社会 主要 山小屋ネット 新型コロナ
twitter facebook

 夏山シーズン本番を迎える22日からの4連休。連休中は宿泊予約が埋まっている山小屋もあり、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた昨夏より「登山者の姿が戻りつつある」(八ケ岳観光協会・茅野市)との受け止めが山岳関係者に広がる。しかし、感染対策で宿泊定員を削減したことが満室の主な理由で「(登山客は)コロナ前の水準には届かない」(白馬村振興公社)。平日は予約が空いている小屋が多く、関係者は感染対策も踏まえ、平日に登る分散型の登山を呼び掛けている。

■感染対策で平日登山も呼び掛け

 上高地温泉ホテル(松本市)社長で上高地観光旅館組合の青柳浩一郎組合長(48)は「7月の連休以降、少しずつ客が戻ってくるとみていた」と話す。今季は例年より定員を2割減らして営業中。4連休中は予約でほぼ満室だ。

 多くの山小屋が感染対策で宿泊定員を減らしていることもあり、7月下旬から8月中旬の連休は満室となる山小屋や宿泊施設が目立つ。

 21日、行き交う登山者でにぎわった北アルプス南部の槍沢にある槍沢ロッヂ(標高約1820メートル)。例年、多い日は200人ほどが宿泊するが、今季は感染対策で受け入れを80~90人ほどに抑えている。4連休中の予約は24日まで満杯。昨年7月の宿泊者数は例年の3割ほどだったが、今年は6割ほどまで回復する見込みという。

 燕岳(つばくろだけ)(2763メートル)の山頂近くにある燕山荘(えんざんそう)は定員を半分未満に抑えており、今夏の連休中は予約で埋まっている。中ア駒ケ岳や宝剣岳で3軒の山小屋を営む宮田観光開発(上伊那郡宮田村)はそれぞれ3分の1に定員を制限。4連休は「3軒ともほぼ予約が埋まっている」。北ア南部の槍ケ岳山荘、北ア北部の冷池山荘や白馬村営頂上宿舎も4連休はほぼ満室という。

 八ケ岳連峰の約30の山小屋でつくる八ケ岳観光協会(茅野市)によると、八ケ岳でも4連休からお盆休みにかけては一部の山小屋が満室。ただ、藤森周二会長(57)は「山小屋の受け入れ数が減ったため、日帰りへの変更や登山そのものを断念する人もいる」。登山者の姿は戻りつつあるが、感染拡大前の半分ほどにとどまるという。

 休日は予約が埋まる一方で、平日は空いている山小屋も多い。冷池山荘は平日割引を導入。経営する柏原一正さん(65)は、新型コロナによるリモートワーク(遠隔勤務)の広がりで平日に休みを取れる人が増えていると指摘。「新型コロナ下の新しい登山スタイル」として、平日泊や余裕を持った登山を呼び掛けている。

北アルプス南部の槍沢にある槍沢ロッヂ。昼食や宿泊で訪れる登山者たちでにぎわっていた=21日午後0時59分(河西宏樹撮影)
女性客を見送る上高地温泉ホテルの従業員ら=21日

レコメンドニュース

関連記事

長野県 社会 主要 山小屋ネット 新型コロナ