書評「憂行日記」(北杜夫著、斎藤国夫編) 青春の松本 感受性がまぶしい

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 若き日の北杜夫こと、齋藤宗吉が憧れてやまなかった旧制松本高校。入学直前の昭和20(1945)年6月9日から始まる大学ノート6冊分の日記の活字化である。

 同年5月の東京への大空襲で、白亜の西洋御殿のようだった病院や実家が焼失、宗吉少年も宝物だった昆虫標本箱や日記をすべて失う。6月15日、新宿駅の喧噪(けんそう)の中…

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