【土の声を「国策民営」リニアの現場から】 遅れる工事 相次ぐ事故 〈第5部 暗中掘削⑥〉

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南アルプストンネル長野工区小渋川非常口の工事施工ヤードに出入りするダンプカー。本坑掘削は約3年遅れで始まった=20日、大鹿村大河原

 灰色の石や砂利が小渋(こしぶ)川右岸の河原を埋める。下伊那郡大鹿村にあるリニア中央新幹線南アルプストンネル長野工区の小渋川非常口(坑口)。ここから本線トンネル(本坑)予定地へ向けて掘った作業用トンネル(斜坑)は既にできあがり、本坑の掘削が4月に静岡県側に向けて始まった。

 静岡県との県境、南アルプス稜線(りょうせん)直下で地表からの深さ(土かぶり)が最大約1400メートルとなる長野工区は、強い地圧の中を掘る「最難関」の一つだ。2016年、県内路線52・9キロの最初に工事着手。ただ、本坑の掘削開始はJR東海が当時説明した予定から3年ほど遅れた。

 長野工区の東隣の静岡工区では…

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