閣僚の靖国公式参拝 結論背負い生まれた懇談会 〈アーカイブ 芦部信喜・平和への憲法学〉第4部 国家と宗教①

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芦部信喜

 宗教を国家から切り離す。「政教分離の原則」は、明治憲法下で神道が国から特権を受ける「国教」として扱われ、国家主義や軍国主義の精神的な支柱になったり、他の宗教が弾圧されたりした反省から現憲法に盛られた。

 だが、9条の戦力不保持と同様、その解釈は時の政権の都合で緩められてきた歴史を持つ。20条が国とその機関の宗教的活動を禁じているにもかかわらず、閣僚が靖国神社に参拝するのが、その典型である。そして今、天皇代替わりに伴う儀式を巡っても国と神道との距離が問われている。

 先の大戦を経験し、平和と人権を守るために憲法の基本原則を固く守ることが重要と説いた憲法学者、芦部信喜(のぶよし)。靖国問題を中心にその軌跡を追い、現代の課題を考える。

  (編集委員・渡辺秀樹)

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 2013(平成25)年12月26日午前11時半。東京・九段北の…

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