ここの交差点、ウインカー出す?〈前編〉 街頭に立って定点観測 【ウェブオリジナル】

今回話題として取り上げる長野市の青木島交差点

 ここウインカー要る? 要らない? 車を運転していて右左折する時はウインカーを出すのは分かっているけれども、時々迷う交差点もある。身近でそんな経験ないでしょうか。記者が特に迷うのは、長野市青木島にある「青木島交差点」。市の中心部と南部の上信越道長野インターをつなぐ大動脈にあるY字路だ。信号機のある交差点なのでウインカーが必要な気もするが、現場は緩やかなカーブにも思える。それなら要らないような…。交通ルールをおさらいしながら、「正解」を調べてみた。(大井貴博)

■まずは、現場の説明から

 こちらの動画をご覧ください。

https://youtu.be/g1t7iIzaWAo

 場所は犀川に架かる丹波島橋の南側。詳しく言うと、国道117号に県道77号がぶつかる交差点だ。周囲に商業施設が立ち並ぶ大通りなので、ご存知の方も多くいるだろう。

 記者もよく通るのだが、市の中心部からインター方面に向かう際は「ここは左のウインカーを出すべきか…」といつも悩む。

 ここを運転中の記者の心中はこうだ。

 「頭上にある青色の道路案内標識では、矢印が、がっつり左方向に出ている」(写真②)

 「90度ぐらいに曲がっていればウインカーは出した方がいいよね」

 「え、でもここはかなり緩やかなカーブとも言える。なら要らないか」

 「おいおい、今度は信号機の下に付いている矢印信号ははっきり左を指している…」(写真③)

 「結局、どうしたらいいのか…」

■定点観測をやってみた

 皆さんはどうしているのだろう。ということで、日中、交差点脇の歩道に立って30分間定点観測をしてみた(写真④)。その結果がこちら。

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市中心部からインター方面への左ウインカー

全288台中

 出す    25台(9%)

 出さない 263台(91%)

(小数第1位を四捨五入)

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 現地にいて思い出す。逆から走った時にも同じようなことを思うことを。つまり、インター方面から市中心部に向かう際には、今度は反対に緩やかな右カーブのようになっている。右ウインカーが必要なのかどうか。こっちも調べてみる(写真⑤)。

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インター方面から市中心部への右ウインカー

全342台中

 出す    28台(8%)

 出さない 314台(92%)

(小数第1位を四捨五入)

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 ううん…。分かれる結果となったが、「出さない」車が9割で圧倒的に多かった。「やっぱりここはカーブなのかあ。なら出さなくていいってことか…」

 ただ、何となくの傾向も見て取れた。バス、タクシー、福祉車両といった公的な車両はどうかというと「出す」車が目立った。乗用車でも前方の車が出していると、後続車はつられたかのように何台も出すケースも。

 「むむ、やっぱり、本当は出さなきゃいけない場所なんじゃないか」と思い始める。

■その時、警察車両が通過 どうする

 結局、よく分からないなあ…。そんな感情を抱きながら帰ろうとした時、ワンボックスの警察車両が遠くに見えた。インター方面から青木島交差点に進入しそうだ。

 さあ、出すか出さないか、どっちか! バッグの中からカメラをもう一度取り出して、その時を待つ。カッチ、カッチ…。その瞬間、疑念が確信に変わった。「やっぱり、出すんだ!」(写真⑥)。

■県警本部に行く前に、自分なりに考える

 いきなり警察に答えを聞きに行っても面白くないので、何が正しいのかドライバー歴20年の記者が自分なりに考えてみる。

 元も子もないが、出した答えは「ここは交差点という名の付いた場所だから、ウインカーは要る!」

 交差点は2本以上の道路が交わる場所。十字路、Y字路、丁字路、その他にも個性的な交差点が存在するけれども、その名が付いた場所では原則ウインカーを出す―との仮説を立てた。これには、妻も小学生の子どもたちも納得してくれた。

 ただ、交差点への進入角度とウインカーを出す出さないは関係しているかもしれない、とも思った。例えば、進行方向に対して直角(90度)に曲がっていたらウインカーを出すと思うが、160度や150度の鈍角だったら直線(180度)の方が近い…。ちなみに、青木島交差点の角度を地図上で測ってみると、約140度だった(写真⑦)。カクっとした直角よりは、真っすぐの直線に近いことになる。

 さあ、考えはまとまった。いざ県庁内にある長野県警察本部へと向かう。

          ◇

果たして「正解」は…。意外な展開に驚き動揺する記者。後編では、イラスト入りの解説とともに伝えます。

■ここの交差点、ウインカー出す?〈後編〉 長野県警本部の担当課に徹底取材 【ウェブオリジナル】

https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2022061500828

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