盲目女性の生きる道 瞽女(ごぜ)演奏家広沢里枝子さん 「命ある限りうたう」決意とは【記事朗読の音声あり】
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■いのち響かせて~里枝子さんと越後瞽女唄①
事前にCDも聞いておりました。けれども、空気をびりびりと震わせる声と三味線に圧倒され、何と申しましょう、背筋が寒くなるような感じがあったのでした。
(歌記号)早く殺して給われとォォ かか様に会いたい お乳が飲みたい飲みたいと…
こんなふうに所々、聞き取れる部分があるくらいですが、声色と曲調から、とても切羽詰まった場面が思い浮かびます。3月、埼玉県鴻巣(こうのす)市で開かれたコンサート「瞽女唄(ごぜうた)の息吹」。会場は築150年以上の古民家を改装したホール「紫苑(しおん)」です。演奏する広沢里枝子さん(63)=東御市=は着物姿で、かつての瞽女宿もかくや、と思われました。
■「暮らしのためにうたった唄」
里枝子さんは、SBCラジオ「里枝子の窓」(毎月最終土曜日放送)のパーソナリティーとしてご存じの方も多いのでは…