避難生活 自主性も促して〈みつめる長野県知事選 県外出身者の視点〉災害対応

有料会員記事
災害に強い社会づくりについて話す浦野愛さん=7月27日、名古屋市

◤静岡市出身 NPO常務理事 浦野愛(うらの・あい)さん(46)=名古屋市◢

 1995年の阪神大震災以来、被災地支援に関わり、現在は認定NPO法人「レスキューストックヤード」(名古屋市)の常務理事を務めています。2019年10月の台風19号災害の時は、発生数日後にスタッフと2人で長野市に入り、避難所の運営などを支えました。

 被災地では被災者や自治体職員、ボランティア間で信頼関係を築くことが重要。長野県は被災前から、連携を支援する「災害時支援ネットワーク」を設けていました。おかげでとても活動しやすく、円滑な情報共有にもつながりました。こうした仕組みは他の自治体にあまりありません。

 でも、避難所の運営面では行政が頑張りすぎて被災者が「お客さん」のようになり、自主性を促す流れが一部を除いて非常に少なかった。高齢者らが体を動かさなくなると心身機能の低下につながりかねません。ごみの分別係や掃除係などで暮らしの感覚を維持してもらえば、仮設住宅に移ったり自宅に戻ったりした後の生活再建もしやすい。それには行政の具体的な働きかけが大切なんです。

 16年の熊本地震は、発生1カ月後の避難所…

あわせて読みたい