村にもう一度「書店」を 本棚で“あなたの古本”売りませんか? 白馬村

書店を復活させるプロジェクトを進める福島さん(左)と田中さん。壁際の本棚にオーナーを募る30センチ四方の区画を用意する

■カフェや宿泊施設も併設

 白馬村のJR白馬駅前で、2014年に閉店した村唯一の書店「福島書店」を復活させるプロジェクトが進んでいる。街の書店を「公共的な文化施設」と位置付け、利用者同士が交流するカフェや宿泊施設も併設する構想。インターネット通販に押されて廃業を余儀なくされた経緯を踏まえ、単純に新刊を販売するのではなく、本棚のオーナーを募って古本を販売してもらうなど工夫を凝らす。来年5月のプレオープンを目指している。

 仕掛け人は村観光局事務局長を務める福島洋次郎さん(48)=白馬村=と、大手IT企業出身で企画会社経営の田中直史(なおぶみ)さん(48)=東京都。書店は福島さんの父で元村長の福島信行さんが40年ほど前に開いたが、閉店した今は空き店舗の状態。2人は村内のスポーツイベントで意気投合し、村の玄関口にある国道沿いの旧書店を時代に合わせて再生しようと思い立った。

 建物は鉄骨2階建て延べ約180平方メートル。書籍販売を軸として展開しつつ、人が集って交流できる空間を意識してカフェと宿泊施設も営業する。施設名は「リターン(回復)」と「パブリック(公共)」の二つの英単語を…

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