歌とピアノの室内楽 「リートデュオ」指導 白井光子、磨いた感覚 OMFあす19日開幕【写真複数・動画付き】
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今夏のセイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)はあす19日、若い歌手とピアニストがドイツリート(歌曲)を演奏する「リートデュオ・リサイタル」で開幕する。世界的なリート歌手のメゾ・ソプラノ白井光子(76)=佐久市出身、ドイツ在住=に指導を受けた成果を発表する。文学と音楽が一体となった作品を、歌とピアノが対等に「最小単位の室内楽」で表現するリートデュオ。奥志賀高原(下高井郡山ノ内町)で10日から1週間行われた勉強会を訪ね、その魅力に触れた。(稲玉千瑛)
■若手 勉強会の成果発表
10日、木造のホールに静かに風が流れ込む。「それだけで柔らかい気持ちになる」とバリトンの原田光(26)=東京芸大大学院修了=。ピアノの吉田サハラ(26)=武蔵野音大大学院修了=とシューマン作曲の「レーナウの6つの詩とレクイエム」を奏でる。歌詞にある「愛らしい」新緑を、奥志賀の森から思い、甘美に響かせた。
ドイツリートは19世紀、ゲーテやハイネらのドイツ語詩をもとに作られ…