OMFの理念継承へ、踏み出す一歩 SKO・楽都松本、先を見据えた体制模索

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SKOチューバ奏者の杉山康人(中央右)が協奏曲の独奏を務めた公演。メンバー同士らしい息の合った演奏の後、指揮のステファン・ドゥネーブとたたえあった(渡会浩撮影)

 6日に閉幕したセイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)は、小澤征爾総監督(88)の盟友で、映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズ(91)が、サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)を指揮し、OMFだから実現できる“祝祭”空間があると再確認させた。同時に、小澤の理念の継承を掲げて2021年に財団を設立したSKOが、昨年のフェス30周年と新型コロナ禍を経て、将来に向け新たな一歩を踏み出す年でもあった。(稲玉千瑛)

 ウィリアムズによる自作の指揮は奏者の熱量を引き出し、「スター・ウォーズ」などなじみのメロディーをSKOならではの…