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岡谷で松くい虫被害初確認 県内全10広域圏に拡大

 岡谷市は30日、同市内山の山林で松くい虫(マツノザイセンチュウ)による松枯れ被害を確認したと発表した。諏訪地方では初めて。県によると、これまで同地方を除く県内9広域圏の計51市町村で松くい虫被害が確認されていた。岡谷市の被害木はアカマツ1本で、既に伐採処理した。他に現場から半径2キロ以内の山林で枯れたアカマツ7本が確認されており、市が松くい虫による被害かどうか確認している。

 岡谷市によると、市松林監視員が7月30日、塩尻市境に近い標高990メートル付近の山林で枯れたアカマツを発見。県林業総合センター(塩尻市)による鑑定でマツノザイセンチュウが検出された。塩尻市では2015年に初めて松枯れ被害が確認されており、岡谷市は関連があるとみている。一方、県林務部は、被害木を載せた車両が現場付近の道路を走り飛び移ったことも考えられるとしている。

 被害が確認されたアカマツから100メートルの範囲には40本のアカマツが生えているが、被害が疑われる木はなかったという。半径2キロ以内で見つかった枯れたアカマツ7本は鑑定を依頼しており、9月上旬に結果が判明する。

 岡谷市は被害木を迅速に処理するため、市職員や松林監視員2人による監視を強化するほか、市民にも情報提供を呼び掛ける。監視員の増員や小型無人機ドローンの活用も検討するとしている。

 市によると、マツノザイセンチュウを媒介するマツノマダラカミキリは標高800メートル以上では繁殖しにくいとされ、諏訪湖面で標高が759メートルある諏訪地方ではこれまで被害がなかった。市などは、今回の被害木がマツノザイセンチュウに感染したとみられる今年5、6月は平年より気温が高く、マツノマダラカミキリの動きが活発化した可能性があるとみている。

 同センターの柳沢賢一研究員は「松本地方では北から南に被害が広がっており、マツノマダラカミキリが塩尻市と岡谷市境の塩尻峠を越えて南下した可能性も考えられる」との見方を示した。

(8月31日)

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