長野県のニュース

市民出資 飯田「おひさま進歩エネルギー」 社長、出資金流用で辞任

 市民から出資を募り太陽光発電事業を手掛ける株式会社「おひさま進歩エネルギー」(飯田市馬場町)の社長を務めていた原亮弘(あきひろ)氏(68)が、出資金の一部を私的に使っていたとして引責辞任していたことが31日、分かった。原氏は信濃毎日新聞の取材に、「安易なことをしてしまい反省している」と事実関係を認めた。

 同社によると、今年5月に資金の募集を担う関連会社「おひさまエネルギーファンド」に金融庁の検査が入り、社内の内部調査で不自然な資金の流れが発覚した。原氏は、市民らの出資金を管理している資産保有会社(計11社)の金融機関口座から、自身の個人口座に資金の一部を移していたという。

 不自然な資金の流れは複数回確認されているが、各資産保有会社の決算期末までにそれぞれ穴埋めされていたという。今回の内部調査時点で、数百万円が資産保有会社の口座に戻っていなかったが、6月末までに原氏から全額返済された。資金を移していた期間や回数などの全容は調査中としている。

 原氏は取材に、自身の口座に入れた資金の用途などについて「金融庁の検査が入っており、詳しい説明は控えたい」とする一方、「全国の心ある方たちの出資を受けた事業なのに安易だった。長年事業を手掛けてきた慢心や心の緩みがあった」と述べた。

 おひさま進歩エネルギーは2004年設立。飯田下伊那地域を中心に事業所や公共施設の屋根など計400カ所に太陽光パネルを設置し、売電収益を全国約1700人の出資者に配当している。出資額は累計約20億円。14年には、おひさまエネルギーファンドが、資産と事業にかかる費用を分別していなかったなどとして、金融庁から業務改善命令を受けた。

 原氏は飯田市出身。会社員、環境コンサルタントなどを経て、おひさま進歩エネルギーでは設立以来、社長を務めていた。

(9月1日)

長野県のニュース(9月1日)