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競技車いす 丸ごと消臭 茅野に主力工場のオーク製作所

オーク製作所などが開発した、競技用車いす用の除菌脱臭装置オーク製作所などが開発した、競技用車いす用の除菌脱臭装置
 茅野市に主力工場がある産業用ランプ製造のオーク製作所(東京)は、車いすバスケットボールに使う競技用車いすを丸ごと除菌消臭できる装置を開発した。除菌消臭に効果がある紫外線ランプを応用した製品開発により、新しい事業分野を開拓する。NPO法人諏訪圏ものづくり推進機構(諏訪市)などとの共同開発で、2020年東京パラリンピックで注目度が高まることを狙って19年春の製品化を目指す。

 試作した装置は高さ130センチ、幅112センチ、奥行き120センチ。紫外線ランプで生成したオゾンで装置内を満たし、車いすを除菌消臭する。オゾン生成時に窒素酸化物(NOx)が発生せず、タイヤや金属部品を劣化させにくいという。販売価格は70万円以上を想定。競技が行われる体育館への設置を見込み、管理する自治体などに購入を促す。

 諏訪圏ものづくり推進機構の仲介で、県障がい者スポーツ協会(長野市)が開発に協力。協会の奥原明男副理事長によると、競技用車いすは汗などで臭いが付くが、丸洗いできないため消臭スプレーで済ませることが多い。今回の装置で消臭が効率化できれば「選手のモチベーションも高まる」と期待する。

 試作した装置は、県内で開かれる車いすバスケの交流会で試験的に使ってもらい、利用者の声を製品化に生かす。茅野市にあるオーク製作所諏訪工場の基礎研究部は、介護現場での利用も見込んでおり「独自技術を生かし、現場の負担軽減につなげたい」とする。スケート靴などスポーツ分野での用途拡大も狙う。

 オーク製作所は今回の装置に先行し、歯科治療器具を殺菌する洗浄器を16年に開発。競技用車いすの除菌脱臭装置は、諏訪圏ものづくり推進機構の「医療・ヘルスケア機器推進研究会」に所属して情報を集める中で、車いすバスケの現場にニーズがあることを知ったのがきっかけだ。

 同社の17年3月期の売上高は161億2600万円。電子回路や液晶基板の製造に使う大型の露光装置の製造を主力としている。

(9月4日)

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