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大相撲の土俵の俵、上伊那産に 飯島の会社が「こも」納品

土俵の俵に使う「白毛もち米」のわらを干す酒井さん土俵の俵に使う「白毛もち米」のわらを干す酒井さん
 上伊那郡飯島町の合同会社「南信州米俵保存会」が、大相撲の土俵に使う俵作りを担うことになった。日本相撲協会に土俵の材料を供給する会社の依頼で大役が決まり、材料には上伊那地方で栽培される「白毛(しらけ)もち米」のわらを使う。11月の九州場所以降の本場所や巡業、各相撲部屋向けなど年間で250以上の土俵の俵作りに携わる予定だ。

 保存会は2015年に発足し、30〜40代の若手を中心に、同町の「米俵マラソン」で出場者が担いで走る米俵を作る。全国で俵職人が高齢化する中、代表社員で同町の酒井裕司さん(43)が今年7月、土俵の材料を同協会に供給している建設業などの伴(ばん)技研(東京)から依頼を受けた。

 米俵マラソンの発案者で、わらで町おこしをしようと活動する酒井さんは「ビッグチャンスと思い、熱くなった」。米俵マラソンから保存会の存在を知った同社の嶋根憲二社長は「俵の品質がいいのでお願いした。商売で始めたのではない会員たちの心意気も気に入った」と話す。

 土俵の俵を作るのは呼び出しの仕事で、保存会は俵を作るためにわらをシート状に編んだ「こも」を納品する。呼び出しに試作してもらってお墨付きを得ており、既に相撲部屋の俵用に納品。10月の巡業用にわらを干しており、今月19日には、九州場所用のわらを確保するため、駒ケ根市内で白毛もち米の稲刈りイベントも開く。

 本場所の俵は1本が79センチと長く、同郡南箕輪村の有限会社「上伊那農民組合産直センター」の18軒の農家が計6ヘクタールで栽培した、茎の長い白毛もち米のわらを使う。「白星の白が付く名で、粘り強い餅は力持ちともかけられ、験を担げる」と酒井さん。「年間通じて穴をあけられない重責があるが何とか成功させたい。飯島を『土俵の町』としてPRしたい」と張り切っている。

(9月14日)

長野県のニュース(9月14日)