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信州の技、小惑星に 諏訪の2社の社長ら喜び

 探査機はやぶさ2から放出した小型探査ロボット「ミネルバ2」の2台の小惑星りゅうぐうへの着陸成功が確認された22日、部品を提供している諏訪市の2企業の社長は喜びをあらわにした。

 「中小企業ながら国民的なミッションに貢献できた。本当に、涙が出るほどうれしい」。同日夜、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の運用管制室(相模原市)から着陸成功の一報を受けたデジタル・スパイス(諏訪市)の須藤泰志社長は、言葉を詰まらせながら語った。

 産業用装置向けのシステム開発などを手掛ける同社は、ミネルバ2の移動用モーターや内蔵カメラの動きを制御する電子基板と基本ソフト(OS)を提供。成長市場の航空宇宙産業の受注拡大を視野に、JAXAに技術を売り込んだ。開発に着手したのは2012年。宇宙空間の放射線や熱、衝撃に耐えられるよう試作を重ねた。須藤社長は「大きな一歩を踏み出せた。満足することなく、新たな技術開発にも挑戦したい」と意欲を高めた。

 りゅうぐうの地表面撮影に成功したレンズを開発したのは、同じく諏訪市に本社がある光学機器製造のnittoh。技術力の高さを生かし、軽量で耐久性に優れ、超広角ながら周辺部分までゆがみなく高解像度の写真を撮影できるよう仕上げた。金子宗央社長は「この日を待っていた」と喜び、「世界が注目する中、無事に写真が届いて安心している。新たな発見につながるといい」と期待した。

 ミネルバ2の着陸には、JAXA宇宙科学研究所でプロジェクトチームの主任研究開発員を務める長野市出身の沢田弘崇さん(42)も大きな役割を果たした。

 沢田さんは、運用管制室ではやぶさ2の運用を監視。21日に、ミネルバ2を無事に放出したことを示すデータを画面で確認した際、「自然と小さなガッツポーズが出ていた」としていた。

(9月23日)

長野県のニュース(9月23日)